井上恵理の『鍼灸臨床講義』では、頭痛の分類と標治法となります。最初に真頭痛と厥頭痛の話がありますが、これは『難経』六十難によるものと思われます。『医方大成論』の講義では、明代医書からの真中風と類中風の分類が上げられていましたが、今回は書名を伏せての『難経』の活用でした。真頭痛は危険な状態ですが、厥頭痛は外邪性のもの、内傷性のものが分けられ、さらに三陰三陽で分類されています。偏頭痛は当時、外国人に多いと井上恵理は講義しています。現在はそうとも言えない気がします。
今回は「臨床に活かす古典」の紹介を6月から9月にわたる4ヶ月分の紹介をいたしました。