関西鍼の会 第269回例会報告

日時:2020年1月12日(日) 13:30~17:30
場所:菅北福祉会館

  • [文献講読]黄龍祥著「老官山出土簡脈書簡解読」講読5
  • [論文講読1]古典鍼灸研究会会報「砭石」昭和49年3月17日発行・第15号掲載「病証指南(その一)
  • [論文講読2]古典鍼灸研究会会報「砭石」昭和49年6月16日発行・第18号掲載「病証指南(その二)

論文講読の補助(講師N先生の講義板書より)
《井上雅文の研究についての略歴》
1969年 内因について(陰陽虚実)選経選穴
1971~1975年 主治穴からの選穴→『脈状診の研究』の発起
1974年 「病証指南」
1977年 『脈状診の研究』前半の完成
1978~1982年 『鍼灸病證学』講義
1980年 『脈状診の研究』の完成

《陰陽虚実による病証の組み立て》
井上恵理→本間祥白→井上雅文
 ①本間祥白(1944~)陰虚(基本証)→陰実・陽実・(変形証)
 ②井上雅文(1971~)素因 ― 陰虚 → 陽実・陰実 → 陽虚
                 └    [病證学]    ┘
            ↑
           蔵象(陰虚主義)『霊枢』本神、陰陽二十五人
  素因 → 陰虚(陰虚・陽虚)=陽実・陰実
         └気口┘    └人迎┘
  つまり経絡治療とは[経絡虚実證(五行虚実)+陰陽虚実證

  • 『万病回春』講読33 痼冷
  • 『診家枢要』の版本(追加資料についての報告)
  • 『続名家灸撰』85[改訂版]附録2・温臍種子方
  • 2020年医史学会抄録プレ発表「脈状記載に於ける数脈の有無」

 本日は終了後に新年会を開催致します。(17:30~19:30)

 【来月開催の講座予定】

短期集中講座の趣旨

[本講座の趣旨]
2000年以降、鍼灸教育機関の増加にともない、鍼灸を志す学生の数も、鍼灸師の数も飛躍的に増加する傾向にあります。しかし、初学者であれ、ある程度臨床経験を積んだ鍼灸師であれ、学校や大学の通常のカリキュラムをこなしただけでは、鍼灸について何をどのように学べばよいのか、どのように治療をすれば臨床らしくなるのか、いったい何が本当の伝統鍼灸や伝統医学であるのか、ということついて、全く知ることができないのではないのでしょうか。
本講座は、日本鍼灸研究会(代表 篠原孝市)が、1988年以来、毎年開催している初学者のための“基礎講座”であり、古典的鍼灸の技術・理論、および古典文献の基本的読解法の修得を目的としています。
本講座で学ぶ内容は正統的な伝承を経た経絡治療であり、これに基づく施術の技術は、主に撚鍼法を主体とした接触鍼、散鍼、そして痕の残らない点灸や知熱灸、古典を土台とする脈状診を駆使した脈診である人迎気口診と六部定位診が中心となります。講義においては臨床で重要な五蔵論、外邪論、選経選穴論や病證論、そして知っておかなくてはならない文献学の概要、ならびに中国と日本の研究法から新たに起こした古典の読解法などについて学ぶことになります。