四国鍼の会 第30回例会

7月23日に『大成論』第17門「脾胃」について講読しました。うだるような暑さが続くこのごろ、熱中症がコワイですから、冷房は必須です。でもその一方で、腎(下焦の陽気)は暑邪に傷られ、脾胃(中焦の陽気)は極端な冷食や、過食あるいは不食などの食生活の乱れで負担が掛かりっぱなしです。既に胃については『素問』玉機真蔵論篇第19「胃者五蔵之本也」からも重視されていたことが伺えますが、その後、李東垣『脾胃論』[1249]により脾胃が着目され、呉昆『医方考』[1618]に至っては「脾胃為百骸之母」とまで言わしめることになります。『大成論』のこの病論は、1321年に『医方集成』が刊行された時にも見られたものですので、年代的にも『脾胃論』寄りといったところでしょうか。