四国鍼の会 第30回例会

7月23日に『大成論』第17門「脾胃」について講読しました。うだるような暑さが続くこのごろ、熱中症がコワイですから、冷房は必須です。でもその一方で、腎(下焦の陽気)は暑邪に傷られ、脾胃(中焦の陽気)は極端な冷食や、過食あるいは不食などの食生活の乱れで負担が掛かりっぱなしです。既に胃については『素問』玉機真蔵論篇第19「胃者五蔵之本也」からも重視されていたことが伺えますが、その後、李東垣『脾胃論』[1249]により脾胃が着目され、呉昆『医方考』[1618]に至っては「脾胃為百骸之母」とまで言わしめることになります。『大成論』のこの病論は、1321年に『医方集成』が刊行された時にも見られたものですので、年代的にも『脾胃論』寄りといったところでしょうか。

短期集中基礎講座の趣旨

[本講座の趣旨]
2000年以降、鍼灸教育機関の増加にともない、鍼灸を志す学生の数も、鍼灸師の数も飛躍的に増加する傾向にあります。しかし、初学者であれ、ある程度臨床経験を積んだ鍼灸師であれ、学校や大学の通常のカリキュラムをこなしただけでは、鍼灸について何をどのように学べばよいのか、どのように治療をすれば臨床らしくなるのか、いったい何が本当の伝統鍼灸や伝統医学であるのか、ということついて、全く知ることができないのではないのでしょうか。
本講座は、日本鍼灸研究会(代表 篠原孝市)が、1988年以来、毎年開催している初学者のための“基礎講座”であり、古典的鍼灸の技術・理論、および古典文献の基本的読解法の修得を目的としています。
本講座で学ぶ内容は正統的な伝承を経た経絡治療であり、これに基づく施術の技術は、主に撚鍼法を主体とした接触鍼、散鍼、そして痕の残らない点灸や知熱灸、古典を土台とする脈状診を駆使した脈診である人迎気口診と六部定位診が中心となります。講義においては臨床で重要な五蔵論、外邪論、選経選穴論や病證論、そして知っておかなくてはならない文献学の概要、ならびに中国と日本の研究法から新たに起こした古典の読解法などについて学ぶことになります。